先週の金曜日の夜でした。夕食に好物の唐揚げを食べていた時、鶏の軟骨か何かを噛んだ瞬間、奥歯に今まで感じたことのない違和感を覚えました。慌てて口の中を舌で探ると、歯の一角が明らかに鋭利になっているのが分かりました。鏡で確認すると、銀歯の隣の歯が米粒の半分ほど欠けています。血も出ていないし、痛みも全くありません。週末で歯医者は休みだし、来週は仕事のプレゼンが控えていて忙しい。まあ、大丈夫だろう。そう軽く考えたのが間違いの始まりでした。最初の二、三日は、特に何も変わりなく過ごせました。ただ、無意識のうちに舌でその欠けた部分を触る癖がついてしまい、その鋭さが少し気になりました。四日目あたりから、その部分に食べ物が驚くほど詰まりやすくなりました。食後の歯磨きが面倒になり、食事を心から楽しめなくなっている自分に気づきました。そして六日目、プレゼンの準備で深夜まで作業していた時です。冷たいお茶を飲んだ瞬間、欠けた歯にキーンと電気が走るような鋭い痛みが襲いました。これまで全く感じなかった痛みです。その一瞬の衝撃で、血の気が引くのが分かりました。まずい、これは放置してはいけないやつだったんだ。一週間の自分の判断の甘さを、心底呪いました。結局、翌朝一番で歯科医院に電話し、急患で診てもらうことになりました。先生からは、象牙質が露出し、そこから細菌が入りかけている状態だと説明を受けました。幸い神経までは達していませんでしたが、あのまま放置していたら確実に神経を抜くことになっていたそうです。治療中、私はずっと後悔していました。あの金曜の夜、すぐにでも歯医者を探すべきだったと。この体験を通して、歯の問題において「様子を見る」という選択肢は存在しないのだと痛感しました。皆さんには、私のような愚かな過ちを繰り返してほしくありません。
私が歯の欠けを放置し続けた一週間