それは、熱々のラーメンを夢中で頬張っていた時のことでした。「ガリッ！」という鈍い感触と共に、舌の脇に激痛が走りました。やってしまった。その夜から、私の絶望的な口内炎との五日間にわたる戦いの火蓋が切って落とされたのです。一日目、傷はみるみるうちに白く大きな口内炎へと進化。醤油がしみて、食事は苦行そのもの。まずは定番の「塗るタイプ」の軟膏を試しましたが、舌の脇という場所柄、唾液ですぐに流れてしまい、効果は限定的でした。二日目、痛みはピークに達し、会話するのも億劫になるほど。食事はウィダーインゼリーのみ。このままではいけないと、私は戦略の変更を決意しました。まず、体の内側から攻めるべく、ドラッグストアでビタミンB群のサプリメントを購入し、服用を開始。そして、殺菌作用のあるうがい薬を買い、毎食後と就寝前に徹底的にうがいをすることにしました。三日目、作戦変更の成果か、痛みが少し和らいだ気がしました。ここで、最終兵器として投入したのが「貼るタイプ」のパッチ薬です。舌の脇に貼るのは至難の業でしたが、なんとか密着させることに成功。すると、これが劇的な効果をもたらしました。パッチが物理的な盾となり、食べ物や歯が患部に当たる刺激が完全にシャットアウトされたのです。四日目、朝起きると、痛みが半分以下になっていることに気づきました。食事も、おかゆなら食べられるまでに回復。パッチを貼り替えながら一日を過ごしました。そして五日目の朝、恐る恐る鏡を見ると、あれほど私を苦しめた白い口内炎は、驚くほど小さくなっていました。この戦いを通して私が学んだのは、一つの方法に固執せず、自分に合ったケアを組み合わせることの重要性です。内側からの栄養、外からの殺菌と保護。この三位一体の攻撃が、短期決戦の鍵でした。