歯の詰め物の痛みを放置する本当の怖さ
治療済みの歯が数年後に痛み出した時、忙しさを理由に、あるいは歯科医院への恐怖心から、つい受診を先延ばしにしてしまう人がいます。しかし、その「少しの痛み」を放置することが、取り返しのつかない事態を招く可能性があることを知っておくべきです。この記事では歯の詰め物の痛みを放置するリスクについて詳しく解説します。詰め物の下の痛みは、多くの場合、内部で問題が静かに進行しているサインです。例えば、二次カリエスを放置すれば、虫歯は歯の神経にまで達し、耐え難い激痛を引き起こします。この段階になると、治療も大掛かりになり、神経を抜く根管治療が必要になります。治療回数も費用も増え、歯自体の寿命も縮めてしまうのです。さらに進行すれば、歯の根の先に膿が溜まり、歯茎が大きく腫れたり、最悪の場合は歯を残すことができず抜歯に至ります。一本の歯を失うと、噛み合わせのバランスが崩れ、周囲の健康な歯にも負担がかかり、ドミノ倒しのように他の歯も悪くなっていく連鎖反応が起こりかねません。また、口の中の細菌が血管を通って全身に回り、心臓病や糖尿病などの全身疾患のリスクを高めることも近年の研究で指摘されています。たかが歯の痛みと侮ってはいけません。それは、あなたの身体が発している重要な警告なのです。痛みを感じたら、それは歯科医院へ行くべき絶好のタイミングです。早期に受診すれば、治療はより簡単で、痛みも少なく、費用も抑えられます。何よりも、あなたの大切な歯を守ることができるのです。