歯を失った際の治療法として、ブリッジは非常に一般的な選択肢です。しかし、入れ歯やインプラントといった他の治療法と比較した場合、どのようなメリットとデメリットがあるのでしょうか。治療を選択する前に、その長所と短所をしっかりと理解しておくことが、後悔しないための鍵となります。**【ブリッジのメリット】1. 違和感が少なく、しっかり噛める:固定式のため、入れ歯のような取り外しの手間や、ズレたり浮き上がったりする違和感がありません。自分の歯に近い感覚で、しっかりと食事を楽しむことができます。2. 治療期間が比較的短い:インプラントが手術から最終的な歯が入るまで数ヶ月以上かかるのに対し、ブリッジは型取りから装着まで、通常1ヶ月前後で治療が完了します。3. 外科手術が不要:インプラントのように歯茎を切開したり、顎の骨に穴を開けたりする外科手術が必要ないため、全身疾患をお持ちの方や、手術に抵抗がある方でも安心して治療を受けられます。4. 保険適用が可能:使用する素材などに制限はありますが、保険が適用されるため、比較的安価に治療を受けることができます。5. 見た目が自然:保険適用の素材でも、前歯であれば表側は白いプラスチックで覆われるため、見た目を大きく損なうことはありません。【ブリッジのデメリット】**1. 健康な歯を削る必要がある:これが最大のデメリットです。ブリッジを支える土台とするために、失った歯の両隣にある、虫歯でもない健康な歯を大きく削らなければなりません。削られた歯は寿命が短くなる傾向にあります。2. 土台の歯に大きな負担がかかる:例えば1本歯を失った3本ブリッジの場合、本来3本で支えるべき噛む力を、2本の土台の歯だけで支えることになります。この過剰な負担が、将来的に土台の歯を痛めてしまう原因となることがあります。3. 清掃が難しく、虫歯・歯周病リスクが高まる:ブリッジの橋の部分(ポンティック)の下は、歯ブラシが届かないため、食べカスや歯垢が溜まりやすい不潔な空間になりがちです。ここから土台の歯が虫歯になったり、歯周病が進行したりするリスクが高まります。4. 適用症例に限界がある:一番奥の歯が抜けた場合など、後ろに土台となる歯がないケースでは、原則としてブリッジは適用できません。
ブリッジのメリット・デメリットを解説