子供の「片方の喉と歯が痛い」親が知っておくべきこと
子供が「片方の喉と歯が痛い」と訴えてきた時、親としては心配になるものです。大人の場合と同様、子供のこの症状にも様々な原因が考えられますが、子供特有の病気の可能性も考慮に入れる必要があります。まず、大人と同じく、片側の「虫歯」や「扁桃炎」は一般的な原因です。子供の乳歯はエナメル質が薄く、虫歯が進行しやすいため、神経にまで達した虫歯の痛みが喉にまで響いている可能性があります。また、子供は頻繁に風邪をひき、扁桃炎を起こしやすいため、喉の痛みが歯に関連痛として現れることもよくあります。しかし、子供の場合に特に注意したいのが「おたふくかぜ(流行性耳下腺炎)」です。おたふくかぜは、ムンプスウイルスへの感染によって起こり、耳の下にある唾液腺(耳下腺)が腫れて痛むのが特徴です。通常は両側が腫れますが、片側だけが腫れることも少なくありません。この耳下腺の腫れによる痛みが、顎や歯、喉の痛みとして感じられることがあるのです。発熱を伴い、酸っぱいものを食べると痛みが強くなるのが特徴です。疑わしい場合は、自己判断せず、かかりつけの「小児科」を受診してください。親としてできるケアは、まず子供が痛みを訴える側の頬を冷たいタオルなどで冷やしてあげることです。食事は、プリンやゼリー、おかゆなど、あまり噛まなくても食べられる、喉ごしの良いものを与えましょう。オレンジジュースなどの酸っぱいものは痛みを増強させるので避けてください。口の中を清潔に保つために、うがいをさせてあげるのも良いでしょう。いずれにせよ、子供は自分の症状をうまく説明できないことも多いため、親が注意深く様子を観察し、高熱が続く、ぐったりしている、水分も摂れないといった場合は、速やかに医療機関を受診させることが大切です。